Eishinofficial

『メビウス症候群』という難病と闘う1人の大学生の何気ない日常ブログ

いざ、決戦‼️

お疲れ様です❗️



さて、今日は経営活動休止前最終日ということで




株主総会での決算報告書や議決報告書などをまとめあげ



あらゆる経理資料をまとめました





そして、最終確認ミーティングを終えて




広報部による宣伝動画の撮影を行ったあと





昼食へ




ランチは、社員の方が買い出ししてくださった月見マック



自分の大好きな月見パイを食べ




いざ、祖父邸へ




活動休止直前の会談




いや、下克上を仕掛けに向かいました




というのもあちらから、呼ばれましたからね




これで、我々の派閥が社内の天下を取る時が遂に来る❗️




天下分け目の会談が行われたのです。




祖父は、いつも通りリビングで新聞を見ながらテレビと読書をしてました




「お前、なんでここに呼ばれたか分かるよな?」


と祖父


「はい、承知しております。」




「お前にはこの前にあれだけ警告したはずだが、やはり無断で自分勝手なことばかりしてくれたそうじゃないか?、全て私のところに挙がってきてる。君の企みはバレバレだ。」




「充分承知しております🙇‍♀️」





「それにしても、まさか株式を自己保有しようとするとはねww。お前にしては考えたほうじゃないか。これは大きく評価するとしよう👏ww。だがな、お前はこの私に大きく背いたのは分かっているな?」




「充分承知しております🙇‍♀️」




「まぁ良いw、Eishinにしては行儀がいいほうだ。それにしてもだ、この役員改造?の資料も読ませていただいたよ。随分と丁寧に出来てるじゃないか、これも褒め称えるとしよう👏」


祖父は嫌味を露わにして、大きく拍手




Eishin、意味深な笑みを浮かばせる



「いやぁ、Eishinも成長したもんだなwww。あれだけ私に媚びていたお前が、こんな立派な1人前になるとは、まさに感動した。いや、1人前じゃあないな。」



そう言って、机上のコーヒーを飲み干す




「上の者に歯向かう者など、全然1人前じゃないなw。」




「そうですか。」




「あぁ。散々私が君を会長にさせてから、酷い事してくれたからなぁ。本当に君はやっぱり単なる邪魔者だったなぁ。」




「それはどっちでしょうかね?」





「ふんw、お前も面白い事言うなwww。お前しかいねぇだろwww。とにかく君に経営を任せたのは悪かった。この間までは、謹慎で勘弁してやろうと思ったけど、もう今の状態じゃ無理のようだ。君は今日をもって、代表取締役補佐・会長を解任だ。もう会社には来なくていい。むしろ、立入禁止だ。なんせ、あの会社は元々私のものだからな。君が入るところでは無い。」


そう言って、祖父はEishinを睨みつける



「勿論、君を味方してる者の全員クビにする。君が私のかわいい部下を解雇させたように、私も君の部下を解雇する。それでいいな?」




「。。。。」




「良いな❗️」





「。。。。。」




「返事をしろ、返事を。良いな!」




「。。。。」



「黙ってても仕方ないだろ、もうお前の負けが確定したんだからよ。」




そう言うと、祖父は「まぁ、お前は引き続き勉強だけを頑張れ!」と場を離れようとすると




「それはこっちのセリフですよ、祖父様。」


とEishinが言うと、祖父は足を止めた




「なんだと!、貴様もういっぺん言ってみろ!」




「だから、あなたが勉強不足なんですよ。」




「貴様、悔しいからってその言い方はねぇだろ‼️とにかくクビだ!」




「クビなのはてめぇの方だ。さぁ、場に戻れ!」


と自分は口調を強くする





「貴様、誰に向かってこの口聞いてんだこら‼️」




「いいから、座ってください。」




と言うと、祖父は仕方なく座る




「もうお前は話す分は話した、もういいだろ。」




「いいえ、祖父様には今から答え合わせをしなければなりませんからね。」



そう言って、自分はリュックから全ての資料を出した




「こちらは、これまで我々がやってきた事が記されている経理報告書です。そして、こちらはあなた方が経営陣としてやってきた時の報告書です。厚さが違いすぎませんか?」




「今更何を言うんだww、こういうのはな、コンパクトにまとめるのが筋なんだよ。」




「果たしてそうでしょうか?、あなた方が偉そうにしてるだけで、実際は自分たちの好都合な経理しかやっていなかった。これこそ、『独裁経営』というものですよ。これはただ単に噂だけではなかったようですね」




「だから言ってるだろ、これはコンパクトにしてるだけだって!」




「『報告書』にコンパクト?、笑わせるな❗️、内容はしっかり目に通しました?」




「お前、私の事を舐めてるのか?私は社長として、こういうのはちゃんと目を通してるんだよ!、当たり前の事だろ‼️」




「その当たり前の事、今やってみてくださいよ。」




「お前本当に面白いなwww、まぁ分かったよ。中身をもう一度見てみるとするか。」



そう言って、祖父がパラパラとめくっていく




「ちゃんと読んでます?」



「何を言ってんだwww、こういうのはな、さっさと見ないと時間がいくらあっても足りねぇだろ!」




「報告書ですよ?、それをパラパラとあっさり目を通すとは、企業グループの代表取締役がやる事ですかね?」




「素人だからそう言えんだよwww」




「7年目ですけど?」




「あっ、そうだったな。とにかくこの報告書は間違いないぞ。」




「間違い?、誰も間違いを見つけろとか言ってませんよ?、僕が言いたかったのは、内容が全て入ってるか、入ってないかの問題てすよ。」




「なに。。。なにを言ってんだお前はwww、全て書いてあるだろ」




「こんな薄い冊子に?、半年でこんだけしかやってないのはおかしいですよね祖父様。あなたが散々バカにしてた僕が1ヶ月でこんだけやってるというのに?」



「馬鹿なwww、君は長文書いてるだけだろ。」



「なんの?」




「だからなんか余計な説明とか書いてんだろ!」




「説明?、説明を書くところなんかありませんよ。果たして、あなたはこの報告書を

作る時、その場にはいるんでしょうかね?」




「アッハッハッハッハッwww、私はそんな暇じゃないからねぇ」




「そんな暇じゃない?、こんな薄いのに?」



「えっ?、だからそれは。。。」



「あなた、どうやら社内の事を把握してないようですね。タダタダ知識だけを使って指示するだけ、自分はなにもしないんでしょうね。実際、あなたは多くの社員を置いて、夕方前には自分ばかりで帰ってるようですね。」




「そりゃ、そうだろ。この歳なんだから。」




「じゃあ、辞めろ。祖父様に経営をする資格は無い。」



「何がだ、俺は君と違って時間を無駄にはしないんだよ!」




「時間の無駄?、何がですか?、多くの社員が頑張って夜遅くまで残業しているというのにそれを時間の無駄というのは、経営者失格ですね。」




「もしかして、お前残業付き合ったのか!?」




「はい、社員の皆様が帰るまで自分は手伝ってましたよ。」




「ホント馬鹿だなお前www、残業というのは経営者がする事じゃねぇんだよw、そういうのはな、社員だけに任せたらいいんだよw」





「なるほどw、さほどあなたは今まで社畜労働をさせててたみたいですね。ついでに残業は規制しときましたよ。」


そう言って、自分は報告書を出す。




「なにを余計な事を!」




「余計なこと?」




「そうだ、残業しないと仕事が進まねぇだろ」





「それが聞きたかったんですよw、あなたのようなブラック独裁者の本音をね。そういう無能さが聞きたかった。おかげで無事、あなたを解任出来そうです。」




「なにを言ってるんだwww、まぁ確かに君は今日まで代表取締役補佐である。だけど君に人事権などないだろwww」




「ありますよ、会社法もまさか把握してなかったとはね。」




「いや、把握しとるわ!、確かに取締役は人事権はあるんだったよな💦」




「はいはい、全然違いますよ。」


そう言って、資料を見せる


「この、人事編成決議書に目を通してください。」




「一応よむぞ。なに!?、私の名前がない。これはどういう事だ。まぁ、タダの紙ペラだから気にしてないけど。」



「その紙ペラが、大きな役割を果たしてるのはあなたなら分かるはずですよ。」





「どういう事だ?、説明しろ!、これは俺の会社なんだぞ‼️、まだお前の会社ではない。」





「やっと本音を表してくれましたねw。これはあくまで株式会社、決してあなたの会社ではないのです。」




「何を言ってんだww、この会社を建てたのは俺だぞ!、俺の地道な努力であの会社は成長していったんだ❗️」



「祖父様だけの努力?」




「そうだ、確かに他の社員も頑張ってたが、俺が1番努力して、今がある。」




「ほらそこ!、そういう独裁的な考えが後々の社内不満を招いたわけですよ。それに株式会社は会社法上、設立者だとしても、オーナーは株主になる。つまり、株式会社の全権は株主の皆様が持ってるわけです。」




「誰に向かって口聞いてんだw、この俺は東大出だからな‼️短大生の分際で、経営知識を語る資格などない!」




「その東大卒が、会社法の全容を知らなかったの事実ですよね?」




「お前はさっきから誰に向かって口聞いてんだって言ってんだよ💢、この俺があの会社を大きくさせたんだからな。短大生の分際であるお前に、あの会社の経営が務まるわけがない‼️」




「出ました学歴主義www、しかも僕は短大で留まるつもりはありません。編入するつもりです。」




「それは前から聞いておる、あれだろ、姉ちゃん達を追いかけて法学部行くんだろ?」




「この役員改造議決書、もう一度見てください。」





「なにをだ、君が俺を外したがってるのはもう分かってる。。。。」





「どうしました?」





「お前、正気か?」




「はい、正気です。」



役員改造議決報告書には、新代表取締役社長に2つ上の実姉の名前が記してある





「貴様、どういうつもりだ?てっきり、お前が代表取締役を。」





「さっき全否定してたくせにw」





「とにかく、説明しろ!」



「つまり、あなたは経営陣から完全撤退してもらう。」




「それは分かってる!、どうせ偽装だろ‼️」




「いいえ、ちゃんとあなたがバカにしている株主の皆様にも許可をいただきましたよ。」



そう言って、自分は株主総会採決書を見せた




「勝手なマネを!、株主総会を私の許可無しに開いたというのか!!」




「ええ。あなたが会長を退きましたからね、全ては現会長である僕に権利が讓渡されてるのと等しいわけです。」




「何がだ‼️、何が勘違いしてねぇか?、代表取締役はまだこの私が担っている!つまりお前は名ばかり会長だというのを忘れるな❗️」



「それはあなたですよ。あの多大なる責任追及から逃れるために、僕に突如として後任させて全て被せた。おかげで楽しく、処理させていただきましたよ。名ばかり代表取締役・最高顧問。」




「何がだ!」




「とぼけるな❗️、今回の改革策を練りながらも、裏で見聞きのない問題を地道に解決していってたんですよ。それを本当はあなたがしないといけなかったことでしょ?」




「確かにそれはそうだ、だけど私は裁判に集中するために、お前に期限付きで後任させた。まぁ、偶然が重なっただけだろ。」


「偶然?、この問題でどれだけの人が迷惑をかけたと思ってんだよ!社員の皆様がどれだけ自分の時間を削って、苦労したと思ってんだよ‼️」




「そんなのどうでもいい!。」





「なんだって?」





「いいかEishin、経営者は何があろうと会社の利益を最優先しなければならないんだ。社員の事だってどうだっていい。むしろ社員は会社のために全てを尽くすのは当たり前なんだよ。」




「そんなわけねぇだろ‼️」



自分はあまりにも祖父が社員の皆様を軽視していたため、キレた




「祖父様、あまりにも社員の皆様を軽視しすぎてる‼️。全ての会社は、社員の皆様が働いてくださってるからこそ成り立ってんです。社員は会社にとって、第一の宝なんだ❗️。」




「お前は本当にバカだなwww、本当にバカだwww。何のためにお前を中学上がり立ての頃から経営に携わらせたと思ってんだ?、会社の利益システムを学びさせるためだよ。次期代表取締役としてね。社員の事など、何も教えてないはずだ。なのになぜ、お前はそんなに社員思いになったんだ?、良いか、お前には何度も言っている、会社で最も大事なのは社員じゃない、自社の売上に貢献してくれる『顧客』だ。社員はタダのマイナスコストにしかならない。それのどこが、『利益』だ?アイツらの生きる術は俺たちが与えてんだぞ?それを何度もお前には言ってきたはずだ。それなのになぜ賃上げまでして、社員を大事にするんだ?どうなんだEishin?」




「違う。僕はあなたと違って、貴族ボンボン育ちじゃなく、どっちかというと庶民寄りの育ちだったから、あなたの考えが全く理解できない。タダそれだけは言える、『あなたは最も経営者に向いていない』という事だ。」



「何が言いたいんだwww、さっき私が言った事は1つも間違ってなかったと思うが?」




「いいえ‼️、全て間違ってます。」



「貴様!💢、私に向かってよくも💢」




「祖父様‼️、僕は代表取締役補佐会長になってから決して、会社の利益の事をこれっぽちの考えた事もありません」



「なんだと💢💢、貴様舐めてんのか?潰す気か?」





「あなたこそね。それに、あなたが言った、『私の努力のおかげでこの会社が成り立っている』という事も一切、思った事はありません。今回の問題解決も、これまでの会社の利益も、社員の皆様の懸命な努力で成し遂げられたものです。私はそれを補佐したまでです。」




「お前www、社員全部任せたというのかwww、経営者失格だなwww」




「それはあなたがやった事だ‼️、祖父様はタダ偉そうにして、経営者という名ばかり権力を使って、社員の皆様に指示だけして、過労を押し付けた。違いますか?」




「何がだwww、過労を押し付けてるのは貴様の方だろ?、さっき『社員の努力で成し遂げられた』って言ったな?それこそ過労じゃないか。君こそ失格だ。」




「いいえ‼️、こちらをご覧ください。」




そこには、ダイパワーク改革プロジェクトの資料を見せた




「なんだこれはwww、会社の事と全く関係ねぇじゃねぇかよwww、そんな茶番なプロジェクト、誰の提案だ?」




「僕です。」



「貴様💢💢経営は遊びじゃねぇんだぞ💢💢、こんなデタラメなプロジェクト、コストの無駄だぞ。」



「いいえ、遊びでもないですし、コストは一切かかりませんし、その発言は社員の皆様を大きく侮辱しています。」




「何が社員の侮辱だ、そんなん経営者の勝手だろ❗️」



「そうでしょうか?、あなたは以前から、一人一人の人権を阻害してるのを阻害してるのをお気づきになってます?もちろん、その発言も含めて。」



「何が社員の人権だ?、お前はバカすぎwww、社員に人権があると思ってたのか?そんなん、会社の尽くすためにあるわけねぇだろ!」




「いいえ、それがあるんですよ、いつだってね。それをあなたは侵害した。一人一人の人権を厳守出来ない方に、『経営者』を名乗る資格などない❗️」




「お前には幼い頃から教えたよな、かつてはイギリスの産業革命時から子供たちから大人までみんな鎖を付けて、死ぬ気で働いてたんだって。」




「それはいつの時代ですか?」




「なにデタラメをw」





「いいですか?、今は個人の自由を厳守する21世紀の令和です。あなた方のような『集団のために全てを捧げる』団塊世代の時はとっくの昔に終わったんです。今はブラック企業に厳しく、少しの過労があっただけで訴訟される個人の自由に厳しい時代です。そんなご時世に、あなたみたいな経営者は、すぐ沈んでいく。」




「まさかw」





「本当です!、あなたは今をときめく『Z世代』を恐ろしさを分かっちゃいない‼️」





「あのチャラチャラしたバカバカしいギャルの集まりか?」





「それはバブル世代❗️、Z世代は個性の豊かさを尊重する多種多様を武器とする平和的自由主義集団です。」




「まぁ、そういうのはよく分からんが、確か君が人事権を握ってからは、若い人が増えてきたな。あれはみんなそのZ世代なのか?」




「もちろんです!」





「アッハッハッハッハッww、参ったなwww、どうやらお前の人事は狂ってるwww今でもベテランは重宝いけないっていうのにwww、世代交代のつもりか?」




「えぇ。完全に世代交代を図っています。あなた方年寄りがいても、潰れるだけなので。」





「貴様💢💢、それでその役員改造もどうなってんのかさっさと説明しろ💢💢」




「言われなくても、しますよ。我々はそんな独裁経営者であるあなたから借りていた全ての経営権を買い取らせていただきます。」





「アッハッハッハッハッwww、笑わせてくれるわww。どうやって創業者であるこの私から経営権を買い取るというのさ?」



「株主です。」




「はっ?」





「かつて、100%の株式をあなたの大叔父が経営する親会社が保有していました。株主の皆様もその親会社関連の皆様が担っていたわけです。それを、我が社が半分自己保有する事で経営権は、我々が所有する事が可能なのです。」




「それで、あの半分株式を兄ちゃん達に提案したって言うのか!?」




「それだけではありません。手元の資料にも記されてあります通り、我が社は来年1月から80%の株式を自己保有し、あの親会社の企業グループから撤退します。そして、逆に親会社の株式を30%買収させていただきます。」




「なんだと!?、それで兄さん達は許すはずねぇだろ‼️」




「あれ?ご存知無かったですか?、実は祖父様のご実家は、今や跡継ぎ問題でお家騒動に発展してるらしいですね。」



「それはもちろん知っていた!、だけど長女の息子たちがいるからそんな困らないと思ってるが?」




「その嫡孫達は跡継ぎを全否定したらしいです。それに我々と違って、大叔父様たちは嫡孫を経営を任せる気は元々無かったわけです。なんせ、個人の自由を尊重してますからね。」




「なるほど、そういう事だったのか。まさか!それを逆手に取り!?」



「ええ。トップである大叔父様達経営陣と交渉した結果、将来的には僕達に経営を讓渡する事で合意しました。」




「確かに兄さんは、お前を凄く幼い頃から気に入ってた。俺にも『ここの経営はEishin君に譲りたい』とよく話していた。まさか。。。本当にするとは。。。」




「祖父様、どうやらあなたに成し遂げられなかった事のほうが多かったようですね。」





「アッハッハッハッハッwww、何を言っているw」




「あなたは自衛隊を定年退職して宮崎に帰郷した時、実家の会社を経営陣の1人として引き継ごうとした。だけど、大叔父からそれを頼んだ時、邪魔扱いされた、そして言われた事は『普通の社員ならお前を雇ってもいい。』。それが悔しくて、泣く泣くこれまで単身赴任していた鹿児島にいる祖父の元へ戻って系列会社を建てた。それが祖父様にとって、跡継ぎの代わりだった。だけど、最初の経営は上手くいかず、融資を受けた親会社の周りから七光り扱いでバカにされた。それに悔しくて、社員にあたるようになった。それでも社員のみんなは愛情として受け止め、あなたにずっとついてきた。あなたも再勉強をして、経営知識を深めた。そして、いつしか数社を子会社に持つほどの企業グループ形成に成功した。確かにあなたは、生粋の貴族でありながらも、生粋の努力家だった。あなたの長女である僕の母を見ればよく分かります。あの方は、お嬢様育ちでありながらも自分の道を切り拓くためにかつてない努力を重ねた。そして、周りに『お嬢様』としてバカにされないために。」





「何を言っているwww、その時私は経営者ではなく、自衛官だ。」



「祖母は銀行員、あなたは海上自衛官。年収はかなり高かったようですね。」




「まぁ。。。そうだな。」




「それで4人のお子さんを育てたというのも納得です。」



「さっきから君は何が言いたいんだ?」




「あなたは、かつて母が僕を出産する際、唯一反対しなかったそうですね。」



「今更なにを。。。それに、それはお前がしていい話ではない。」




「祖父様!、今は僕にも強気ですが、かつてあの時、母から出産を聞いた時に初めての男の子だという事で『嫡孫が出来た❗️』ととても喜んだ。そして周りが反対してるのを見てそれを止めるようにガチギレした。あなたは嫡孫ということだけではなく、自分の唯一の理解者が誕生する事を喜んだ。そうですよね?」



「まぁ、そうだ。私は4人の子供がいたけど、ほとんど女で唯一の男である◯◯も俺に反抗態度ばかりとって、すっかり東京に行っちまった。私には1人も理解者がいなかったんだよ。でもな、お前は私を中心とした誰とでも通じる唯一無二の理解者に育てようと思った。だからあいつが離婚した時も、Eishinだけは引き取ろうと交渉した。私はEishinだけは私の跡継ぎとして、理解者として育て上げたいと必死だった。」



「だから、あなたの全ての知識を僕に共有したんですね。」



「ああ、そうだ。私が健康な時に脳の中に入ってる全ての知識をお前にアウトプットしようと幼少期から、色々な事を教えた。当時は難しいだろうなぁと思ったが、今見るとお前は完璧に覚えていた。さすがはあの方の長男である。」






「まさか。。。この事は全て仕組んでたんですか!?」





「流石は、先読みが鋭いな。そうだ、君をこのタイミングで経営権を貸与させたのもこれまでの想定内だった。あの問題も。」




「もしかして、あれは!?」





「その通り、君がどれだけ経営力が身に付いたか試してもらったよ。そしたら君は完璧に解決へと導いてくれた。しかも、あんな緊急時にも社員と考えをシェアするとはね、私には到底出来ない事だったよ。」




「いいえ、この問題は全て社員の皆様が頑張ってくださったおかげです。」




「それだよ。私はお前が中学生になった時から、次期経営者として、私の後継者として育て上げようと副会長に任命して長年かけて経営を携わせてきたが、まさか驚いたよ。君が誕生したあの時に私が決意したものが叶ってたんだから。」




「もしかして。。」




「ああ、君はあの時私が決心した育て方通り、完璧に実現していた。まさかEishinがあんなに社員の唯一無二の理解者になっていたとはね。さっきの聞いてて感動した。さっきまできついことしか言わなかった事は本当にすまなかった。深くお詫び申し上げる。本当に君が、誰にでも通じる唯一無二の理解者になっていたとはね。私は心から『社員ファースト経営』を高く評価している。」




「まさか祖父様!」




「ああ、私の負けだ。」



「え!?」



「私の選択はまさに正しかった。私がまいた種は、こうして完璧な大樹としてこの会社をグリーンにさせた。君が言った通り私はどうやら、最後まで成し遂げられる事は何一つなかったようだな。むしろ、君に全部取られた。恐ろしいよなぁ、やっぱりお前はあの方の息子なんだな。」




「もしかして、パパの事ですか?」



「ああ、君の実のお父さん。つまり君が言う『パパ』だ。あの方は君も知ってる通り、かなりのエリートでね。私が肩を並べて話せられるレベルじゃなかった。」



「祖父様が?」




「ああ、私は確かにこの国の最高学府である『東京大学』を卒業したが、あの方の実力に及ばぬ方だった。私は好きだったなぁ、君のパパ。今まで見たことの無い

何でも出来る天才だったよな。頼りがいがあった。今の君を見てると、あの方そっくりなんだよなぁ」



「似てますか?」




「似てるさ、君の知識量半端ないなw。私は君のパパに全て任せようと思ってたんだよ。でもまさかあんな事になるとはねぇ。でも、代わりに立派な子息たちを残してくれた、私は感謝でしかない。その1人が君だ。ありがとう。」


久しぶりに祖父から感謝の言葉を聞いた





「だからこそ、君に全ての経営権を譲ろうと思ってる。」


祖父は、そう言って立ち上がる




「祖父様、それは本気ですか!?」




「ああ。遂に私の出番はもう終わったようだね。今日をもって、私は代表取締役を下りる。」




「祖父様!?」




「私の会社を今日から君に全て託す。」




「まだ言ってるww」




「そりゃそうだ、誰が経営していようが、ずっと創業者である私の会社だ。」




「そうですね。最初から辞めるつもりでいたんですね。」




「そうだ。私は君にここの経営を譲り、親会社の補佐をしようと思ってたからね。それがもうすぐできるわけだから、1つも悔いは無い。」




「そうですか。」




「とにかく今日から、君がこの会社の経営権を持つ。後は君がやりたいようにすればいい、ただし、もちろんながら赤字にならない程度にな!」




「分かってます。」




「後だ、この前言っていた謹慎処分の事だが、全て撤回だ。その代わりに。」


そう言って、祖父は1口コーヒーを注ぐ



代表取締役も是非とも、君に後任させたい。」




「それはお断りします。」



「何言ってんだ!?」


祖父はこれまで以上に驚いてた



「私は引き続き、代表取締役補佐会長を留任してこの方に、2代目代表取締役に就任させようと思っています。どうぞ!」



自分がそう言うと、2つ上の実姉が居間に入ってきた




「お久しぶりです、お祖父様!」




「N、お前いつの間にいたのか!、っていうか東京から帰ってきてたのか!?」




「はい、諸事情により、7月下旬から鹿児島の実家に療養させてもらってます。」




「まさか。。。」



「はい、これ以上は言えませんが。ともかく、今後ともは祖父の後任としてこの私が代表取締役を努めさせていただきます。これは、全ての経営権を持つEiちゃんの任命に基づきました!」



「えっ?、Eishinまさかもう前々から決めてたの?」



「はい、ずっと前から自分が経営権を持つようになったら、N姉に任せようと決めておりました。祖父様にとっても、それが安心でしょ?」


と自分は祖父に問うと



「まぁ、そうだけど私はEishinに代表取締役を。確かに、Nもパパに似てとても優秀だが、経営は。。。」



「忘れましたの、お祖父様?。私は立教大学の法学部ですのよ。経営の事も深く把握しておりますし、Eiちゃんの横でずっと学んでたじゃありませんか。」



「まぁ、そうだけど。でも、私はどうしてもEishinが。。。」




「祖父様!、その気持ちも分かりますが、僕にはまだ到底代表取締役には及びません。今、僕は大学で経営専攻で日々勉強に

励んでおります。まだまだ、僕は伸び代段階です。」



「そんな事ないさ、君が充分優秀さ。もしかして、まだ高校からの姉弟差コンプレックスを抱えてるのか?」



「いいえ、そういう訳ではありません。正直、私はそんな高校生の時に遭った周りからの多大なる侮辱などはあまり気にしておりません。なんせ、僕は固定概念に囚われない事を流儀としてるので。ですので、今まで行きたかった国立大学にも編入しますし、大学院にも入ります。だから時間が欲しいんです。」



「Eishin。。。」




「僕は、今まで普通の周りとは違う道を歩んできました。もちろん、優遇も違いました。だけど、私は自分の力で可能性を変えてきた。みんなよりカリスマでいようと、必死でした。だから、これからもその努力を続けたいんです。もちろん、経営権は私が所有しますよ。だけど、表上の代表取締役はN姉に全て任せようと思います。」




「つまり、引き続き代表取締役補佐として経営陣を仕切ってくれるんだな?」



「いいえ、1度退きます。」




「えっ!?」





「祖父様の謹慎処分と、両親のアルバイト禁止令を受理しようと思います。」




「Eishin!、それは良いと言ったはずだ!」



「祖父様、そうさせてください。この8年間、経営の第一線を祖父様と共に歩んできましたが、正直力不足の部分もハッキリ見えてきました。ですので、一定期間、この現場を離れたいと思います。もちろん、遠くから指示はしますが、全て代表取締役に全て委任したいと思います。」



代表取締役補佐は退かないんだね?」



「はい。タダ、一定期間経営活動を休止するだけです。」



「そっか。。。残念だなぁ、君のトップ姿を見たかったなぁ。」



「見れますとも!、早くとも3年後には代表取締役に就任しようと思ってます。それまでは、N姉に任せます。」



「分かった。じゃあ、帰ってくるのを待ってるからね。ひとまず、後期に集中して頑張れ‼️」




「ありがとうございます!」



「君たちには大意義に期待してるぞ❗️」




そう言って、一度経営関連の話を終え



その後は、お茶菓子などを食べながら久しぶりに3人で楽しく語り合った。



そして、辺りが夕日の灯火となった夕方過ぎに祖父邸宅を出た。



玄関にて



「なんでしょうか?」




「聞いたぞ、Mは妊娠してるんだってね。」


「はい。初曾孫ですよ祖父様!」



「さぞかし、優秀な子なんだろうねぇ。まさか結婚する前から妊娠してたとはな。」



「まぁ、きっかけはそれでしょうね。」



「君たちも初甥っ子が出来るわけか!」



「そうですね。」



「まさか、Eishinの結びつきがあそこまで発展するとは驚きだ!」



「あの二人は元々似合ってると思ってましたからね。だから5年前にM姉が失恋した時にすぐ彼を紹介したんですよ。そしたらまさかねぇ、」


「なるほどねぇ。それこそ、相手はパバの会社の社長さんでしょ?、凄いよなぁ。」



「M姉も会社やってるから、結構良いコンビネーションじゃん!」


とN姉が反応する。



「まぁ、相当ね。」

と自分は笑う



「そっか、パパから引き継いだ元秘書の社長さんはもう辞めて、息子さんに譲ったんだったね!」



「はい、つい去年に高齢を理由に退きました。」




「まぁ、あの方も凄い方だからなぁ。息子さんに譲るのも妥当だと思うよ。」


「はい、かなり妥当だと思います。そのほうが今後の経営も安泰ですしね。」



「まぁ、ちょうどMちゃんも嫁に貰ったんだし、かなり幸せに過ごせそうだね。」




「はい、2人ともまるごと安泰に今後なると思いますよ。」


自分は、そう言って頷いた。



「という事で、じゃあよろしくお願いします!」



と話を終えて、玄関を出ようとすると


祖父が「ごめん。Eishinだけは残って、話はある」と祖父が言うと



N姉は、「じゃあ、先に行ってるね」と祖父にお礼を言って、先に出た。




「なんでしょうか?」




「最後に、なぜNを代表取締役に任命したのかだけ聞いときたいと思って。」



「それは当たり前ですよ。祖父様にとっての僕のように、N姉は僕にとってこの世で唯一の理解者だからです。M姉は、互いに幼少期の頃から何かあった時にすぐ手を差し伸べてくれてました。M姉に救われ続けて、僕の今の人生があるのです。正直、あの時離れ離れになった時には、家を1人で夜逃げして、N姉のもとへ行こうとしたぐらいです。それだけ、僕にとってN姉が最愛なのです。だからこそ、私はこの会社もN姉と共に経営して、もっと大きくさせようと6年前ぐらいから考えていたのです。」


「つまり、君たちは唯一無二の理解者であり、経営者。」



「はい、そう言う事です。」



「ありがとう。じゃあ、頑張れよ‼️」



「はい。」



そう言うと、自分は祖父と話を終え




玄関で家政婦さん達と祖父に別れを告げ




祖父邸宅を後にした。




邸宅前で、自分は1人で数秒間深く頭を下げ



その場を去った。




ーこれは、全て今日起きた実話であるー







はい、という事で



結構な長文でしたが



それで帰りは夜になってしまって




祖父との交渉に相当かかってしまいました。




だけど、久しぶりに祖父と根深く勝たれたので良かったです。


結果的には、自分が勝ちとなりましたが



理論上では、はっきり言って「ノーサイド」です。



ちなみに結局は明日から予定通り、経営活動を休止させて頂くことになりました



N姉も、一時鹿児島にいますしねぇ



会社の事は全て任せたいと思います




自分は、この休止期間で真摯に自分と向き合いたいと思います




今まで経理の事しか頭に無かったと思うので、思いっきりリフレッシュしたいと思います。



今日も1日お疲れ様でした‼️